白馬高校断熱改修ワークショップ 報告
2020年9月19日から21日にかけて、3日間かけて、断熱改修のワークショップが白馬高校で行われました。
自然エネルギー信州ネットも共催しています。
元々は、5月の連休に公開ワークショップで計画していましたが、思わぬコロナ禍のなかで、延期をやむなくされていました。開催も危ぶまれましたが、優先度が高いプロジェクトということで、関係者皆様の協力のもと、ついに人数制限のうえ、実行することができました。
「自然エネルギー信州ネット」がなぜ、断熱?
と思われるかもしれませんが、実は建物の断熱は、一番身近な自然エネルギー、つまり、体温を使って部屋を暖房する手段なのです。きちんと断熱された教室は学生たちが集まることで生まれる人の体温エネルギー(1人100Wといわれます)の発熱がしっかりと室内に残り、部屋を温め続けることができます。
3日間の学生中心のワークショップは無事に怪我も病気もなく終了し、現在、結果を計測中です。
企画内容の詳細はこちらをご覧ください。
事前準備
真冬の間に、教室の温熱環境を調査しました。
サーモカメラも用いて、面温度も測定したところ、特に窓や窓下の部分などがゼロ度に近く、学習する環境としてかなり問題が多いことが明らかになりました。
よって、窓、窓下のコンクリート部分を重点的に断熱する計画を立てました。
窓には木サッシによる断熱窓(アクリルを二重に嵌め込む)を内窓として設置します。
窓の下の部分の腰壁には、ネオマフォーム10cmを埋めて、シナベニアで新しく内側に壁を設定します。
同じように廊下側にも少し厚みは抑えながらも同様の工作をします。
また、最上階の教室だったので、暖かい空気が屋根裏から逃げていく量も多そうです。元々の断熱材3cmにグラスウール20cmを追加します。
完成の様子
廊下側の完成。腰壁部分に加えて、窓のシングルガラスを二重のツインポリカと差し替えました。
天井裏には、グラスウール20cmを敷き詰めました。
主催団体Hakuba SDGs Labo に、詳細の報告が掲載されていますので合わせてご覧ください。
また、高橋真樹さんのブログにも詳細が掲載されています。
信州豊かな環境づくり県民会議の会報誌である「信州環境パートナーシップだより 環(たまき)」に記事が掲載されました。
結果計測
断熱改修の効果を継続して測定しています。
10月の段階で、断熱改修をしていない教室と比べて、すでにかなりの温度差が出ていました。
協力企業・サポーター
断熱改修ワークショップの開催にあたり、以下の企業・団体・個人にご協力・ご寄付等をいただきました。感謝申し上げます。
(敬称略、順不同)
Hakuba SDGs Labo、みかんぐみ、エネルギーまちづくり社、守破離、Protect Our Winters、しろうま荘、さくら不動産、NPO上田市民エネルギー、アリスエスパイス、パタゴニア白馬、白馬観光開発、五竜、白馬インターナショナルスクール、ホテルシェラリゾート白馬、白馬東急ホテル、白馬樅の木ホテル、リゾートジャパン、モンスタークリフ、白馬硝子店、スキーバム商会、市川達夫、高橋真樹、新井かおり、小野ひとみ、杉山早苗、足立拓哉、浅輪剛博、大石学、堀田真弓、宮坂平馬、渡辺勉、川口義洋、後藤弘樹、Syu設計室 河西正輝、NPO 木に帰る、小谷憲昭、佐々木裕未、積水ハウスマッチングプログラム、長野県、匿名希望